【現役配送員が教える】ガスコンロの「火の色」と「換気扇の汚れ」の意外な関係

プロパンガスの知恵袋

こんにちは。 自分は普段、プロパンガスの配送員として、毎日いろんなお宅にガスボンベを運んでいます。

今日は、ガスの減り方が気になっている方、そして「家族の安全」を守りたい方に、現場の配送員だからこそ知っている「ある大事なサイン」についてお話しします。

実は、家の「外」を見るだけで、その家がガスを無駄に使っているか、ちょっと危ない状態かが分かってしまうんです。

プロはここを見る!「外の壁」の油汚れ

まず、家の裏や横に回って、キッチンの換気扇(レンジフード)の出口を探してみてください。そして、その「下」を見てみてください。

  • 換気扇の下にボンベがある家: ボンベの頭が黒い油でベトベトになっていませんか?
  • ボンベがない家: 換気扇の下の外壁に、黒い油の筋が垂れていませんか?

正直な話をすると、配送員の自分としては、こういうお宅のボンベ交換はちょっと憂鬱です。 交換する時、心の中で「うわっ、ボンベがもうベトベトしてて嫌だな…」なんて思っちゃうこともあります。これはガス屋あるあるですけどね(笑)

でも、配送員が触るのをためらうくらい汚れているということは、家の中の換気扇本体はもっとひどい油汚れで目詰まりしている証拠なんです。

換気扇が詰まると「ガスコンロが酸欠」になる

「換気扇なんて、料理の匂いを消すだけでしょ?」と思っていませんか? 実は、ガスを安全に燃やすために、換気扇は「呼吸」というめちゃくちゃ大事な役割をしています。

人間と同じで、ガスコンロの火も「酸素(空気)」がないと生きていけません。換気扇が古い空気を外に出してくれるから、新しい空気が入ってきて、コンロが呼吸できるんです。

でも、換気扇が油でギトギトだと、呼吸ができずに「酸欠」になってしまいます。

「青い炎」と「赤い炎」の違いは“臭い”に出ない

今すぐキッチンに行って、コンロの火をつけてみてください。 炎の色は「青」ですか? それとも「赤(オレンジ)」ですか?

  • 【青い炎】= 安全な状態 空気がたっぷり足りています。出るのは「二酸化炭素」だけで安心です。
  • 【赤い炎】= 気づきにくい危険な状態 空気が足りなくて、ガスが燃え残っています(不完全燃焼)。こうなると、臭いのない「一酸化炭素(CO)」が発生してしまいます。

「なんか頭が痛いな」と思っても、臭いがないのでガスのせいだと気づけない。 これが、赤い炎の本当に怖いところです。

ここからが怖い!「スス」が発生する悪循環

そして、今日一番伝えたいのがこの「負の悪循環」の話です。 酸素が足りない状態でガスを燃やし続けると、鍋底を黒く汚す「煤(スス)」が発生しやすくなります。これが本当に厄介なんです。

  1. 酸素不足で「スス」が出る: 換気が悪いので、火がうまく燃えずにススが出ます。
  2. ススがコンロの穴を「詰まらせる」: 発生したススは、ガスが出る大事な穴や、安全センサーの周りにこびりつきます。
  3. さらに燃え方が悪くなる: 穴が詰まるので、ガスの出方がさらにおかしくなり、悪循環が加速します。

「たかが換気扇の汚れ」と思っていると、この「ススによる目詰まり」という最悪のコースに乗ってしまうんです。 一度コンロの内部がススで詰まってしまうと、いくら換気扇を掃除しても直らないこともあります。

燃焼効率も「赤い炎」だと悪くなる

さらに、ガスの「燃費」にも影響します。実は、炎の色で温度が全く違います。

  • 青い炎: 温度が高い。お湯がすぐ沸く。
  • 赤い炎: 温度が低い。なかなかお湯が沸かない。

赤い炎はパワーが弱いので、料理に時間がかかります。 その分、ガスを長く出し続けることになるので、結果としてガスを無駄に消費してしまうのです。

「外の壁が汚れている」→「換気扇が詰まっている」→「火が赤くなる」→「ガスも無駄になるし、空気も悪くなる」。 これが、配送員が心配している「負の連鎖」の正体です。

【例】長時間コトコト煮込む時が、実は一番注意?

例えば、カレーや角煮など、弱火で1時間くらいコトコト煮込む時こそ、火の色をチェックしてください。

不完全燃焼の空気は臭いがしないので、「なんだか疲れたな」「暑さでボーッとするな」と勘違いしてしまいやすいんです。 赤い火で長時間料理をするのは、自分が思っている以上にリスクがある行為です。

まとめ:安全と効率のために

  • 外壁やボンベの油汚れは、換気扇詰まりの証拠。
  • 換気不足は「赤い火」を招き、ススがコンロを壊していく。
  • 赤い火はガスを無駄にするし、不調の原因にもなる。

もし換気扇を見て「汚れてる!」と思ったら、まずは換気扇の大掃除をしてみてください。

【保安業務員からのお願い】無理な使用は禁物です

ここまで「火の色」と「換気」の関係をお話ししてきましたが、一つだけ絶対に守ってほしいルールがあります。

もし、換気扇を掃除したり窓を全開にしたりしても「赤い火」が直らない場合は、もう読者の方の力ではどうにもできない「コンロ内部の故障や詰まり」の可能性が高いです。

「まだ使えるから……」と無理に使い続けるのが一番危険です。一酸化炭素は目に見えませんし、臭いもしません。

少しでも「おかしいな」と思ったら、迷わず契約しているガス会社に連絡して、プロの目で見てもらってください。

自分たち配送員も、点検の結果「掃除だけで大丈夫でしたね!」と笑って帰れるのが一番嬉しいんです。大きな事故になる前に、ぜひ私たちプロを頼ってくださいね。

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