【追い焚き機能付き給湯器】寒い夜はお風呂のお湯を抜かないで!プロが教える「几帳面な人ほどやってしまう」凍結防止策

プロパンガスの知恵袋

毎日寒い日が続きますね。 忙しい方のために、まずは「今夜やるべきこと」からお伝えします。

もし、お使いの給湯器が「追い焚き機能付き(お風呂を沸かし直せるタイプ)」で、天気予報が「今夜は冷え込みます」と言っていたら……

結論:【追い焚き付き給湯器なら「残り湯」が守ってくれる】

お風呂のお湯は絶対に捨てないでください。

【ここだけ注意!】お手元の説明書も一度チェックを

これからお話しする対策は、多くの「追い焚き機能付き給湯器」に共通することですが、メーカーや型式(古いタイプなど)によっては、少し仕様が違う場合もあります。

念のため、お家の給湯器の取扱説明書にある「凍結予防」のページも、一度パラパラっと確認してみてくださいね。プロの意見と公式の説明書、両方知っておけば鬼に金棒です!


お湯を溜める「目安」を間違えないで

具体的なやり方は簡単です。

浴槽の中にある、お湯が出てくる丸い金具(循環アダプターといいます)を探してください。その金具の5センチ以上上まで、残り湯を溜めておくだけです。

金具が空気中にポコッと出ていると、給湯器が「お湯がない!」と勘違いして、ポンプを回してくれません。しっかり「全体がお湯に浸かっている」状態にしてあげてくださいね。

たったこれだけです。 これだけで、給湯器が凍って壊れるリスクを激減させることができます。

なぜこれが必要なのか? もしやらなかったらどうなるのか? ここから先は、自分が仕事の現場で見てきた「リアルな理由」をお話しします。

静かな夜に響く「パキッ」という音の正体

自分は仕事柄、ガスや設備の現場に関わることが多いんですが、寒くなるとお客さんからこんな怖い相談を受けることがあります。

「お湯が出なくなった。夜中に外で『パキッ』って乾いた音がしたんだよ」

実はこの音、ただの騒音じゃありません。 給湯器の配管が凍って膨張し、中から破裂(パンク)してしまった時の悲鳴なんです。

一度こうなってしまうと、お湯が出ないどころか、高額な修理や交換が必要になってしまいます。 あの「パキッ」という音が聞こえてからでは、もう手遅れなんです。

なぜ配管は破裂するのか?(缶ジュースと同じ)

そもそも、なぜ硬い金属の配管が破裂してしまうのでしょうか。 イメージしやすいのは、「冷凍庫に入れっぱなしにした缶ジュース」です。

みなさんも経験ありませんか? 缶ジュースを急いで冷やそうとして冷凍庫に入れて、うっかり忘れてしまった時のこと。 翌朝見ると、缶がパンパンに膨らんで変形していたり、最悪の場合は中身が飛び出して破裂していたりしますよね。

水(液体)は、凍ると体積が増えて膨らみます。 そのパワーはものすごくて、逃げ場がなくなると、金属の配管さえも内側から押し広げて、限界を超えると「パキッ!」と割れてしまうんです。

「几帳面な人」ほどやってしまう? 給湯器の意外な仕組み

ここで、みなさんに知っておいてほしい意外な事実があります。

実は、給湯器の凍結トラブルに関しては、「毎日きっちりお風呂掃除をして、お湯を抜く几帳面な人」ほど、被害に遭いやすいんです。

逆に、 「お湯は明日抜けばいいや~」というズボラな人(?)の方が、実は給湯器にとっては「優良なご主人様」だったりします。

なぜなら、最近の「追い焚き機能付き給湯器」には、凍結防止のために「自動で配管の中に水をグルグル回す機能(ポンプ運転)」がついているからです。

でも、この賢い機能には一つだけ弱点があります。 それは、「浴槽にお湯がないと動かない」ということ。

洗濯機と同じで、水がないとポンプが空回りしてしまって、配管の中に水を循環させることができません。 つまり、お湯をキレイに抜いてしまうということは、給湯器が持っている「最強の盾」を、わざわざ取り上げて丸腰にさせているのと同じなんです。

だから、寒い夜だけは胸を張って「掃除はお休み」にしてください。

一番怖い話…「保証期間内でも対象外?」

それでも「掃除しないのは気持ち悪い」という方へ。 ここからは、お財布に直結する一番怖い現実をお話しします。

「まあ、もし凍って壊れても、買ってまだ1年目だし、メーカー保証で直せるでしょ?」 そう思っていませんか?

実は、凍結による故障は、保証期間内であっても「無償修理の対象外」になることがほとんどです。 メーカーの保証書や説明書をよく見てみてください。「凍結による故障・損傷は保証対象外」と書かれていることが多いのです。

なぜなら、凍結は「機械の初期不良」ではなく、「環境による要因」とみなされるからです。 「お湯を抜いちゃった」というたった一つの油断で、思わぬ出費になってしまう……。 そうならないための「残り湯」なんです。

自分がお湯を抜かない「もう一つの理由」

ここまで脅すようなことを言ってしまいましたが、実は自分自身、凍結する・しないに関わらず、普段からお風呂のお湯は翌日まで抜かないようにしています。

理由はシンプルで、「災害への備え」のためです。 もし夜中に地震などで断水してしまった時、浴槽に水があればトイレを流すなどの生活用水に使えますよね。

  • 災害時の備えになる。
  • 給湯器の凍結防止にもなる。

まさに「一石二鳥」なんです。 「ズボラで残している」のではなく、「危機管理のために残している」。そう考えれば、掃除を翌日に回す罪悪感もなくなりますよ。

例外あり!「最強寒波」の日はダブルで対策を

ここまで「お風呂のお湯を残せば大丈夫」とお話ししましたが、実はこれにも「例外」があります。

天気予報で、 「10年に一度の大寒波」 「氷点下4℃以下になります」 「ものすごい強風が吹きます」こんな言葉を聞いた時は、正直に言うと、追い焚きの循環機能だけでは寒さに負けてしまうことがあります。 特に、風が直接当たる場所に給湯器があるお家は危険です。

そういう「ヤバそうな夜」は、以下のダブル(2重)の対策をしてください。

  1. 浴槽にお湯を残す(循環ポンプを回す)。
  2. さらに、お湯側の蛇口から水を糸のように出しっ放しにする(通水)。
    • 太さは鉛筆~割り箸くらい(ケチると凍ります)。
    • 排水口が凍ってあふれないか、時々チェックしてください。

一晩中出しっぱなしにすると水道代が心配かもしれませんが、実はバケツ一杯分(約10〜20リットル)程度。修理が必要になってお湯が使えなくなる不便さに比べれば、必要なコストだと言えます。

「お湯を残したから絶対安心!」と油断せずに、天気予報の「情報」に合わせて対策を使い分けてくださいね。

【まとめ】

寒波が来ると、ガス屋さんの電話は鳴り止まなくなります。 でも、電話がつながった時にはもう手遅れで、「部品が入荷するまでお湯が使えません」とお伝えしなきゃいけないこともあります。

寒い中でお風呂に入れない生活は、本当に辛いです。 あのお湯さえ残しておけば防げたのに……と後悔しないために。

今夜はぜひ、お風呂の栓を抜かずにそのまま休んでくださいね。 それが、あなたのお家と財布を守る一番の方法です。

【あわせて読みたい】

「残り湯」だけでは防げない、さらなる強敵(大寒波)が来た時の対策はこちらの記事で詳しく解説しています。プロが見た「絶対にやってはいけないNG例」も必見ですよ。

▼【給湯器の凍結防止】プロが教える確実な対策は「水を流すこと」

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