お湯が出ない・メーター遮断の復帰方法。※ガス臭い時は絶対操作禁止

プロパンガスの知恵袋

みなさん、こんにちは。 普段はトラックでプロパンガスの配送をしている配送員です。

毎日トラックに乗って皆さんの家へガスを届けていますが、たまにお客さんからこんな電話が掛かってきたと会社から連絡があります。

「シャワーを浴びていたら急にお水になった!」「なんだかガス臭い気がする…」

こういう時って、すごく焦りますよね。

焦る気持ちはわかりますが、まずは現役配送員としての「結論」から言わせてください。

家の外にあるガスメーターの液晶を見て、以下のチェックをしてください。

【⚠️最優先の確認事項】

この記事を読む前に、まず周囲の臭いを確認してください。

  • ガス臭い場合絶対に「復帰ボタン」を押さないでください! 今すぐ窓を大きく開けて、ガス会社へ電話してください。換気扇や電気のスイッチには絶対に触れないでください(火花で引火する恐れがあります)。
  • ガス臭くない場合: メーターの液晶を見て、復帰作業を行ってください。

【結論】メーターの表示で「やるべきこと」が決まります

ガスメーターは故障しているのではなく、アルファベットで「止まった理由」を教えてくれています。

表示されている文字を見て、以下の通りに行動してください。

メーターの表示意味対処法
A・B・C安全装置が作動
(長時間使用・地震など)
自分で直せます。
「復帰ボタン」を長押ししてください。
P供給ストップ
(ガス切れ・閉栓など)
自分では直せません。
すぐにガス会社へ電話してください。
(表示なし)ガス臭い場合危険です。
換気をして(電気スイッチは触らない)、ガス会社へ電話してください。

「A・B・C」なら、故障ではありません。自分でボタンを押せば1分で直ります。

ここからは、詳しい手順と、なぜ止まるのか(仕組み)を解説します。


お湯が出ない時はガスメーターの液晶を確認(A・B・C・P)

「お湯が急に出なくなった」「コンロの火がつかない」

そんな時は、まず家の外にあるガスメーターを見に行ってみてください。

実はガスメーターって、ただ数字が動いているだけじゃなくて、「どうしてガスを止めたのか」をアルファベットで教えてくれているんです。

こちらの図を見てください。

メーターの液晶画面に、こんなアルファベットが出ていませんか?

  • 「A」と「C」これが一番多いです。「長時間使い続けていますよ」という合図。シャワーの出しっ放しや、お湯の止め忘れはありませんか?
  • 「B」と「C」これは「揺れ」を感知した時。地震があった時や、子供がボールをぶつけた時なんかに表示されます。

「A・B・C」なら復帰ボタンで直ります(手順解説)

これらの表示(A, B, C)が出ている場合は、機械が安全のために一時的に止めているだけです。故障ではありません。

① 【最重要】家の中の「すべての元栓」を閉める ガスコンロのつまみ、ガスファンヒーターの元栓、給湯器のスイッチなど、家中のガス機器がすべて止まっていることを確認してください。

※どこか一箇所でも開いたままだと、メーターが「ガス漏れ」と勘違いして、いつまでも復帰してくれません。

② メーターの「復帰ボタン」を長押しする

1〜2分待って、メーターがチカチカ点滅して家の中のガス漏れ等をメーターが確認してくれる。異常がなければ、液晶の文字が消えるので元通り使えます!

この間は、絶対に家の中のガスを使わないでくださいね。 1〜2分経って液晶の点滅が消えれば、パトロール完了の合図です!元通りお湯が使えるようになりますよ。

【プロからのワンポイントアドバイス】

  • ボタンが見つからない時は: メーターの機種によってボタンの形や位置は少しずつ違いますが、多くは「黒いゴムキャップ」がついたボタンを指でグッと押し込むタイプです。
  • 1〜2分の待ち時間について: 復帰ボタンを押した後、メーターの液晶がチカチカ点滅します。この間、メーター君は「家の中でガス漏れがないか」を必死にパトロールしてくれています。

1〜2分経って点滅が止まれば、安全が確認された合図です。ドキドキするかもしれませんが、静かに待ってあげてくださいね。


【⚠️もし点滅が止まらなかったら】 もし、数分待っても点滅が止まらなかったり、再びアルファベットが出たりする場合は、どこかでガスが漏れている可能性があります。

その時は自分の判断で何度もボタンを押さず、すぐにガス会社へ連絡してください。 原因がはっきりするまで、プロにお任せするのが一番の正解です。

    「P」の文字ならガス切れかも?すぐに電話を!

    ここからが重要なポイントです。

    先ほどの画像の右下を見てください。

    • 「P」などの表示図には「ガス切れ、バルブが閉まっている」とありますよね。

    もし復帰ボタンを押しても直らなかったり、この「P」の表示が出ていたりする場合、本当に申し訳ないのですが「ガス切れ」の可能性があります。

    自分たち配送員は、ガスがなくなる前に予測して交換に行っています。ベテランならまず起こさないことですが、稀に配送の遅れや伝票のミスなどで、交換時期がズレてしまうことがあります。

    これは完全にガス会社のミスです。

    「P」の表示が出ていたら、遠慮せずにガス会社へ電話してください。

    「お風呂に入れない!」「Pって出てるぞ!」と伝えていただければ、自分たち配送員は他の作業を止めてでも、最優先で交換に飛んでいきます。

    「ガス臭い」と感じた時の原因と対処法

    次に「ガス臭い」と感じた時です。

    もちろん、本当にガス漏れしている危険性もあるので、「窓を開ける」「火を使わない」「すぐ電話」が鉄則ですが、実は「ガス漏れじゃないのに臭う」という珍しい現象があります。

    お客さんから「ガスを使っている時だけ、たまに臭う気がする」と言われることがあるんですが、これにはプロパンガスならではの理由があるんです。

    犯人は「ボンベの底」に溜まった臭い

    実は、ガス漏れではないのに臭う場合、その正体は「ボンベの底に残った、濃いガスの臭い」であることがほとんどです。業界用語では「残ガス(ざんがす)臭」なんて呼んだりします。

    なぜそんなことが起きるのか、プロパンガスの仕組みを少しだけお話しします。

    1. 臭いの成分は「底」に溜まる

    プロパンガスそのものは、実は「無臭(無味無臭)」なんです。 でも、漏れた時にすぐ気づけるよう、わざと「独特な臭い」をつけてあります。

    この臭いの成分はガスよりも少し重たいので、ボンベを置いている間に、だんだん底の方へ沈んで溜まっていく性質があります。

    2. ボンベが切り替わる「一瞬」だけ臭う

    プロパンガスは通常、2本ワンセットで設置されていて、1本目が空っぽになると自動でもう1本へ切り替わる便利な仕組みになっています。

    ボンベの中身が減ってきて、いよいよ空っぽになる寸前。 この時、底に溜まっていた「濃縮された臭いの成分」が、ガスと一緒に配管へと流れてしまうことがあります。これが、火を使っている時に「プン」と臭う原因です。

    仕組みを知っていれば安心ですが…

    さらに言うと、回収したボンベは工場でまた上からガスを満タンに入れて、次のお客さんのところへ運びます。こうして使い回しているうちに、どうしても底の臭い成分が濃くなってしまうことがあるんです。

    ですので、「使っている時だけ臭う」「すぐ消えた」という場合は、ちょうどボンベが切り替わった合図の可能性が高いです。

    【⚠️一番大事なルール:自己判断は禁止!】

    ここまで仕組みを説明しましたが、「あ、これは残ガスだな。ヨシ!」と自分で判断するのは絶対にNGです。

    万が一、本当にガス漏れ(配管の緩みなど)をしていたら大変です。 「切り替わりかな?」と思いつつも、念のためガス会社に連絡して点検してもらってください。

    「点検の結果、ただの残ガス臭でした」 これでいいんです。自分たち配送員も、異常がないことを確認して安心したいので、遠慮なく呼んでくださいね!

    【ここだけは絶対に覚えてください!】

    「ガス臭い!」と思った時、ついキッチンの換気扇を回したくなりますよね。 でも、それだけは絶対にやめてください!

    換気扇のスイッチを入れる時の「カチッ」という小さな火花が、ライターの着火石のような役割をして、溜まったガスに引火する恐れがあります。 プロパンガスは下に溜まるので、電気には触れず、「ほうきで掃き出すように」窓を開けて換気してください。

    まとめ

    • アルファベット(A, B, C)が出ている: 安全装置が作動中。復帰ボタンで直ります。
    • 「P」が出ている: ガス切れの可能性大!すぐにガス会社へ電話を。
    • 臭い時: ガスを使っている時だけなら「ボンベの底の臭い」かも。でも自己判断せず、必ず電話を

    普段当たり前に使っているガスですが、メーターの表示の意味や、ボンベの仕組みを知っておくと、いざという時に焦らずに済みますよ。

    メーターに異常がないのにお湯が出ない…もしかして凍結?」と思ったら、こちらの記事も確認してください。

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